KPR/開幕ペナントレース
アントンとチェーホフの桜の園
【原作】アントン チェーホフ
【作・演出】村井雄
華の都を色鮮やかに
支え続けて半世紀
俺とおんなじデカイアゴ
縮緬三尺パラリと散っても
心は折れてはいないだろう
平和を支えるはずのそのおおからだ
今日もゴロゴロ明日もゴロゴロ
ゴロでさすらうお前さんにも
大切にしていたもんがあっただろう
忘れちまったかバカヤロウ
幼い頃
お前さんちの庭に咲いていた大きな桜の木
忘れちまったかバカヤロウ
デッケエその桜の木みてぇになる約束を
まぶたを閉じれば広がる空に降り注げ
平和を彩る満開の桜の花びら
さあホンマン
もう一度立ち上がれバカヤロウ
さあホンマン
桜の花を咲かせようじゃねえか
作品解説
Work commentary
あらすじ
80000マイルもの彼方から平和を支える大木(チェ・)ホンマンのもとに集う男達。アントン司令官の声掛けにより花咲かせ師チェ桜師匠がやってくる。師匠の指導のもと、果たして平和の桜は満開に咲き誇る。その時、アントン司令官は闇夜の中で色鮮やかに踊り続けるのであった。
アントン・チェーホフ原作『桜の園』をベースにアントン(アントニオ猪木)とチェーホフ(チェ・ホンマン)による桜の園(プロレスリング)での邂逅を描いた本作。再演・改作を含める五公演を重ねた代表作のひとつ。
初演をご覧になられた "が~まるちょば" のケッチ!氏より「咀嚼不可能!」と好意的な評価を頂く。その後、したまち演劇祭での上野不忍池水上音楽堂公演では流山児祥氏より絶賛のお言葉を頂き、日本演出者協会主催若手演出家コンクールへの参加となる。同コンクールでは本作にて優秀賞と観客賞のW受賞を果たす。
飲食自由に加え、動画・静止画による撮影自由としたことで観客の皆さまによりツイッターで盛大にバズって頂けたことも記憶に新しい。アントニオ猪木のお面を被り、アントン司令官役として踊って頂いた現役ポールダンサーの樺島氏はKPR/開幕ペナントレース史上初の女性出演者であったが、カーテンコールでもお面を被ったままだったため「女性っぽくない?」と客席に動揺は走っていたものの、最後まで判らず終いだった。
上演履歴
Performance history
2012年03月
@アサヒ・アートスクエア(日本・浅草)
2012年02月
@下北沢「劇」小劇場(日本・下北沢) ※若手演出家コンクール2011参加作品
2011年09月
@演劇専用小劇場BLOCH(日本・札幌)
2011年08月
@上野恩賜公園不忍池水上音楽堂(日本・上野)
2011年02月
@アサヒ・アートスクエア(日本・浅草)
キャスト
Cast
KPR/開幕ペナントレース、他