KPR/開幕ペナントレース
King Lear,SADAHARU
-リア王貞治-
【原作】シェイクスピア
【作・演出】村井雄
ホームランしか打てないってのもトンダ “悲劇” だぜ!
ーこれは鑑賞ではない、観戦に近いー
868本のホームランを記録した王貞治の孤独をモチーフに、
俺はお前だと告げる868人のリア王達を
"リアカー(駄洒落)" に乗せてやってくるリア王。
夢の中で母親にホームランを贈り続けてきたリア王だが、
地平の彼方まで見渡せる景色の前で夢から醒める。
その時、柵(フェンス)の向こう側に行った
868人のもうひとりのリア王達から
柵の向こう側とこちら側とその景色は
何一つ変わらないことを教わる。
「誰かが決めた柵なんて始めから無かったんだ」
・・・黄昏に染まる景色の中で、
リア王は母親に自らが869本目のホームランとなることを宣言し、
その膝の上で静かに眠るのだった。
作品解説
Work commentary
第4回したまち演劇祭参加作品。グランドキャバレーの雰囲気をそのままに残す東京キネマ倶楽部の素晴らしい世界観をそのままに美術もあえて施すことなく、客席もオールスタンディングで飲食自由にラフに過ごして貰いました。
開演とともに客席後方より出演者全員を乗せたリアカーを引いてくるリア王。「リア王!リア王!ハダカにサスペンダーのリア王はいらんかね!」と冒頭10分間近く同じセリフの繰り返しが鳴り響き、会場は悲鳴と笑い声に包まれました。客席中央に置いたリアカーの中から三人の母親の顔が次々と出てきて、モグラ叩きをしたり、ラストシーンではリアカーがボイジャー868号となり、東京キネマ倶楽部の二階席までホームランの軌道を描き飛んでいきました。
オーディションで選ばれた現役の某公務員や表参道の某人気店の美容師など、多彩な顔触れで挑んだ公演でした。
上演履歴
Performance history
2013年08月
@東京キネマ倶楽部
キャスト
Cast
高.ok.a.崎拓郎
大窪寧々
G.K.Masayuki
井関嘉浩
今村洋一
岩☆ロック
大島雅陽
勝俣美秋
田中文彬
スタッフ
Staff
【スタッフ】
作・演出:村井雄
照明:沖野隆一
音響:百瀬俊介
舞台美術:V・銀太
舞台監督:岡島哲也
制作:ヨルノハテ
主催:開幕ペナントレース/オフィス開幕