「移動式トイレ演劇」特設ページ

はじめに、そこにあるのは白い枠で作られた立方体の美術である。立方体の一面には同じく白い枠で作られた扉が設置してあり、鉄製の鍵も備え付けられている。

よだかの星
よだかの星

道行く人々が興味を持って集まり出したところで、全身白タイツ姿のパフォーマーふたりが登場し、トイレの便座とタンクをそれぞれの身体で形作る。

しばらくすると、そこに便意を催した男がやってきて、扉を開けて中に入り、鍵を締めて、便器に座す。

街中や公園など、あらゆる場所に極私的空間であるトイレを出現させることを想定するこのパフォーマンス、初演となった静岡ストリートフェス「ストレンジシード」では、駿府城公園の小高く見晴らしの良い芝生の中心にトイレが出現した。

よだかの星
よだかの星

便意との格闘の時間が長くなることを悟った男がふと一冊の本を取り出す。誰に聴かせるでもなく男が読み語るのは、宮沢賢治作『よだかの星』。オリオン座やおおわし座も決して手を貸してはくれないトイレという孤独な空間から響く気高いよだかの魂の物語は、不思議と聴く者の心を打つ。

トイレという極私的空間において、読書という異世界への旅立ちはより没入度を増すものである。誰かがトイレで読書をする時、そこには誰にも侵されざる極私的物語が立ち上がっている。この誰もが経験してきた「トイレで読書」は世界的に存在する知的行為である。

よだかの星

そして、この世界中の誰もが共感する知的行為でありながら、その根源的でプライベートなドラマの一部始終を目撃した者がいまだかつてひとりも居なかったことに着目し、可視化した状態で提示したのが当演目である。

​KPR/開幕ペナントレースは今回、世界初演として『よだかの星』を上演しましたが、今後も様々な物語に取り組んでいく予定です。

全く新しいが深い共感を呼ぶこの朗読劇の形「移動式トイレ演劇」は、屋内外を問わず、あらゆる空間にて上演可能な作品です。

[世界初演] 静岡ストリートシアターフェス「ストレンジシード」にて

日程:2017年5月5日~7日

会場:駿府城公園内

よだかの星

「移動式トイレ演劇」イベント出演実績 

2017年

・05月

・10月 

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KPR/開幕ペナントレース